房総半島のまんなかあたりの長南町にある寺院「笠森寺」の、山の上にある御本尊を安置した観音堂。
何でも他に例を見ない珍しい建物で、国の重要文化財となっているものだそうだ。
無料の広い駐車場に車を停めて、森の中の「女人坂」という名の石段を登る。
この森も「笠森寺自然森」として国指定の天然記念物だそうな。
立派な樹々を見ながら切り通しでダイナミックな感じの登りやすい石段を登る。
立ち止まる事無く一気に登ると、「三本杉」という立派な杉が石段脇にあった。(でも名前だけで樹木の説明は無かった)
そのすぐ先にはぽっかり穴の開いた楠「子授楠」と言うのがあって、穴から観音様がのぞけてちょっとエロティック。(くぐると子供を授かるそうだ。。くぐらなくてよかったwww)
そしてカッコイイ山門をくぐって観音堂に着いた。すぐだった。
おお!これはカッコイイ。
崖の斜面に沿うような観音堂は多いけど、ここは岩山のてっぺんに足場を組んで乗っかった形の観音堂。
早速急な階段を登ってみた。
階段を登り切ると小さな鐘がある入口。そこから有料(¥100)
気持ちイイくらいの高さだけど、展望は森ばかりで境内しか見えなかった。。
堂内は撮影禁止。ありがたく観音様を御拝顔。(何体かあって、どれがどれだか分からなかった。。)
観音堂の縁を一周した。結構大きな観音堂。
長元元年(1028)建立された初代は火災で焼失。今あるものは文禄年間(1595)の再建だそうだ。
400年もよくまあ崩れ落ちずに建ってるモンだ。
そして下り。
下りる階段が急でシビれるww
下りながらみる足組の柱がまた面白い。
「四方懸造」の六十一本の柱が、崩れそうな砂岩の上に乗ってるだけ。いやいやだけでなく、砂岩も堂の重さでしっかり押さえているのかな。
すごいな。
いまでこそコンクリで部分的に補強されてるけど、よくぞ崩れずのバランスだよね。
さて、境内には土産屋もあり、午後ながら人も頻繁に訪れて賑やかだった。
宝篋印「陀羅尼塔」という立派な銅の塔もあった。
そして東の少し高い所に「興楽の鐘」があった。
さっきからゴーンゴーンとよく鳴るなぁ、、と思ってたら、ここの鐘は自由に撞ける鐘だった。
注意書きは「早鐘禁止。30秒以上間をあけて」との事。
鳴らしてみた。いい音だった♪
高い所で鳴らす鐘は一層気分イイ
観音堂の裏からは「観音様のみち」という遊歩道がのびていて、展望台までで下れるショートコースもあるようなので歩いてみた。
ほぼずっと尾根の上を歩く平坦な山道。歌いながら歩けそうな楽な山道だった。やっぱ山歩くの好きだなぁ。今年はどっか登ろう。
展望台はちょっとサビサビの頼りなげなもので、登ってみたけどやっぱりここも森だらけの展望。
茂原かどっかの町が遠目に見えるだけであまりいい眺めとは言えない。(観音堂すら見えない)
森が天然記念物だから仕方ないとは思ったけど、房総半島の真中だから、海まで見えるわけも無く、高い山も無く、樹がなくてもあまり変わらなさそう。登った達成感だけで佳しとしよう。
そしてグングン下る。
あれ?こんなに登ったっけ?ってくらいの段を一気に下る。道はちゃんと整備されてて安心だった。
下り切ると「弁天谷池」という池があった。飽きさせない遊歩道で面白い。
あまりきれいな池じゃなかったけど、凍った水面を鳥が(シジュウカラ?)チョコチョコ歩き回ってて可愛かった。
池を一周しながら鳥を眺めて駐車場に戻る。
軽く散歩感覚の山歩き。
それにしても観音堂を筆頭に色々見るものがあって面白い自然遊歩道で楽しかった。