愛知県常滑市は陶器の常滑焼の町。
そんな町中に昔からの煉瓦の煙突や窯や工房が集まった散歩道。
焼き物はよくわからないけど、その町の雰囲気が面白そうで、Webで見かけて興味持ってた。
まずは車を停めた陶磁器会館(駐車料金¥500)でパンフレットを貰い、そこにある散歩道コースに沿って歩いた。
この町はちょっとした丘にあって、軽く坂道を登り降りしながら、ノスタルジックな町中を歩いた。
思った通り、やや荒みながらも古めかしい味わいある小道。
少し歩くと団子焼いてた。うまそうなので食べた。
そしてこの町は主に土管や鉢や甕などが焼かれていたらしく、
そういったものが道のあちこちで壁となり路面となり装飾されてて面白い雰囲気だった。
不良品の廃棄物利用なんだそうな。
好天の連休だけあって朝から結構歩いてる人も多く、老若男女、
大勢でワイワイ歩いてる一行もいれば、一人で歩いて写真撮りまくってる女の子とかもいた。
こちらが「土管坂」という坂。
このやきもの散歩道を紹介するときに大抵はここの写真が使われてることが多い。
狭めなので、なかなか濃い雰囲気の変な坂。
登った先にはお寺があった。
坂の中頃の脇の家の庭先で町が展望できる。
今時にしては珍しく瓦屋根だらけの町で面白い。
コースの一番奥方には国の重要文化財の「登窯」という大きな窯がある。
裏に回ると十本の煙突が段々に並んで不思議な感じ。
窯も横から前から覗いてみれる。
なんかドイツで見た要塞跡みたいな雰囲気だった。
ここら辺からの折り返しの後半は、
土産屋っぽいギャラリーが増えた。
あちこちで見かけていいなと思ったのは「水蓮鉢」という金魚やメダカを飼う鉢。
たくさんあった。
猫も見かけたけど、おとなしいもので金魚やメダカを襲ったりしないみたいだ。
ウチで昔飼ってた猫とは大違いだ。
ふと、「我が輩は猫である」の猫が落ちた甕ってどんなんだったっけ?とか思い巡らせてみた。
少し歩いて大きめのレンガの煙突が見えたので、そっちに進んだらいつの間にかコースから外れてた。
同じようにコースから外れた老夫婦に声かけられて、話しながら道を戻った。
ちょっと入ってみた土産屋には「20世紀少年」の映画のポスターが貼られてて、
この町がロケに使われたと切り抜きが貼り出されてた。
ああ。そうかそうか。それ知ってたわ。それで興味持ったのか。
そんな感じで思いのほかゆっくりと途中で食事もしながら二時間チョイかけて散歩してまわった。
最初に言った通り、焼き物には興味ないけど、そんな僕でも、レンガの煙突と瓦屋根で黒壁の昭和の昔の日本っぽい家々の集まった濃い町の雰囲気はとても面白く、楽しみながら歩けた。
味のある家々はギャラリーや工房や土産屋になってたりするけど、ちゃんと普通に暮らしている家も多く、そういう自然な感じも良かった。
撮った写真も半端なく、点景には五枚にしぼりたかったけど、ちょっと無理で二枚プラスになっちゃった。