野田市東金野井にある遺跡。
ここはいつも通る定番ルートの土手の道からも見える場所で、前にグーグルマップで見てて知って気になってた場所。
でも道が狭く駐車場もなくちょっと気が引けてて、代車とかの軽自動車で通ることがあったら寄ってみようとか思ってた。ので、丁度そういうタイミングなので寄ってみた。
神社の鳥居前に軽自動車くらいなら停められそうなスペースがあるのでそこに尻から入って停めた。まぁ自分の車でも来れない事はないだろうけど、やっぱ軽で来てよかった。
さて、神社は八幡神社。辺鄙な場所のわりに立派な二つの石鳥居と石畳で参道になってて、一の鳥居の手前に石板?と思って見ると鳥居に掲げる額だった。落ちそうなのを外して保存してるのかな?参道を進むと二の鳥居の方の額はしっかり掲げられていた。
祠を覆ったくらいのよくある小さな神社がこんもりとした塚の上にあり、数段上がってお参りした。
そう、目的は神社ではなくこのこんもりとした塚。貝塚の塚。
足元は貝殻だらけの貝塚遺跡。この貝殻全部が縄文時代の貝殻かと思うとなんとも不思議な気分だった。
「貝塚」というと資料館的な施設で地層の断面からのぞくような所ばかりだけど、ここはしっかり「塚」になっててしかも地表に貝殻が露出してるという理想的なその名の通りの貝塚。こういうのが見たかった!
これって縄文時代から土に埋まることなく残ったものなのだろうか?
はたまた、発掘作業の後や神社建立時とかに貝ごと盛っちゃったのだろうか?
詳細は分からないけど「東金野井貝塚」って立派な標柱が立ってるくらいだから変に造ったりはしてないだろうと思う。(史跡指定はされてないみたい)野田市のサイトに寄れば縄文時代中期から晩期のおよそ三千年前の物ということだそうだ。
三千年前の貝殻、踏んづけていいのかな。。とか思いつつも、踏んでも割れたりしないので安心して神社の周りを歩きまわった。
もちろん横にも貝殻はたくさん露出してて砂利のようだった。
奥に進むとガサゴソと動物が逃げ出してて、野良猫か?と思って見たらキジだった。おおカッコイイ。
キレイで凛々しいけどどことなくアホっぽくて愛嬌ある鳥だよね。日本の固有種だから縄文人も食べてたんだろうね。(ちなみにニワトリは弥生時代に大陸から移入された外来種らしい)
当然裏側にも貝殻はたくさん露出してて、覗けた社殿の縁の下もびっしり貝殻だった。
貝は小さなアサリ?じゃなくて殆どシジミだった。
あ、シジミって事は目の前はもう海じゃなくて川になってたのかな。
三千年の貝を踏み歩いて、ひとまわりまわって参道に戻る。
この参道も脇を見ると同じような密度で貝殻が露出していた。貝塚としては130×110mの大きな弧状の馬蹄形貝塚だそうなので、神社から参道はその一部なんだろうね。
シジミ以外はないかな?とじっくり見たら、サザエっぽい巻貝(アカニシ貝?)や表面ギザギザの貝(サルボウ貝?)も少量ながら見つけられてついつい縄文時代に触っちゃった。
そういえば今年三月に島根でサルボウ貝(赤貝)食べたけど、あまりおいしくなかった。昔の人もやっぱりシジミが一番おいしかったんだろうな。この数の違いだもんな。
さて、最後にチョコと気になったのが一の鳥居の前にあって日陰を作ってた大きな銀杏の樹。神社側から見ると整った形の高い木でなんともカッコイイ。
下から見上げたら乳も垂れてて、それなりに樹齢ありそうに思えた。まぁ縄文時代からすればヒヨッコなんだろうけどね。
その樹の根元には青面金剛や庚申塔や馬頭観世音などの石碑が集められていた。これらとて縄文時代からすれば最近の物なんだろうけどね。
いやぁ、貝だけじゃなくて色々あって大満足スポットだった。もうこれで帰ってもいいくらいだったw
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