北海道松前町にある江戸後期築城の城。
天守代りの三階櫓は、昭和まで現存しながらも太平洋戦争後に出火で焼失。鉄コンの外部復元で再建された。
門は現存の「本丸御門」(国重文)が残る立派な城。
北海道での唯一の城らしい城だろう。けど、逆になんか北海道らしくない感じがして今まで来たことなかった。
でも実はここの殿様の家系の松前氏(蠣崎氏)は昔ゲーム「信長の野望」で愛用してたキャラでして、勝手に親近感あったりして一度は来てみたかった。(城は全然時代違うけどね)
さて、城はそんな御三階と門だけの城址公園だろうなんて想像して来てみたら、あにはからんや、ちゃんと城郭の形になってて気合入った城じゃありませんか。
石垣や堀やらはどこまでが昔のままのものなのかという説明はなく、青緑の整った石垣は公園的にも見えた。(けどこれはちゃんとした修復だそうで、往時からこういう感じの石垣だったらしい)
そして350円払って松前城資料館(いわゆる天守閣)に入館。
ここ、館内も撮影オーケーなんだって。へー珍しい。
よくある昭和の資料館。ツルツルっと見て上に上がる。
アイヌの乱の時に松前側に協力して鎮めたアイヌの絵図とか焼失前の内部写真とかは面白かった。
そして展望。
実質的には櫓なだけに展望台には成っておらず狭い窓から覗く形。
でも写真はつなげてパノラマにしてみちゃいました。
なんかさっきからずっと太鼓みたいな音がするなと思ったら、出口の扉が風で揺れて当たる音だった。
そんな出口の手前で新選組と松前城の本があったので、しばし立ち読みしてから外に出た。
海に対する威嚇が主目的の城だったそうで、搦手から進攻してきた土方歳三にはたやすく落とされてしまったそうだ。
でも、戦闘を経験してる城ってやっぱポイント高いよな。
そして「本丸御門」。脇の石垣のボコボコあいた穴は戦闘時の弾痕だそうだ。
門の横にはアジサイが咲いてた。
え?八月も下旬なのに北海道ではアジサイなんだ。。
その奥には桜の木に隠れるように「本丸表御殿玄関」があった。
(何故隠れるように?)
ホントに玄関の部分だけだけど、これも列記とした現存物。
鶴と亀の彫刻が素敵だった。
この玄関は昭和57年まで小学校の玄関として使われていたそうだ。
城内は他にも櫓台跡、砲台の台場跡など色々見れて充実してた。
模型もあって、それを見ても割と往時に近い形で修復整備した城跡のようで素晴らしい。
最後は天神坂門から出て天神坂を町に下りた。