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金田一耕助ミステリー遊歩道

倉敷市真備町にある散歩コース。
推理小説作家の横溝正史が戦時中疎開して来た地であり、その後発表される金田一耕助を探偵とした推理小説の構想や着想が培われた地。
金田一耕助は僕が子供の頃から憧れたヒーロー。
だから此処には是非とも来てみたかった。

さてさて、街角の案内図にあった遊歩道のコース地図は大雑把なイラスト地図で、具体的にどの道がコースなのか分かりずらく、とりあえず真っ直ぐ県道に沿って歩いてみた。

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が、そろそろ曲がるんじゃないかな?と思った辺りに案内はなく(元々違う道だったんだけど)結構進んだ。
あれー?何か違うよなぁ、、と思い始めたとき、近くで遊んでた二人の幼児に「おはようございます」と挨拶されたので「金田一耕助の道って知ってる?」って聞いてみた。ら「前に行ったけど、ママに聞かんとようわからん」だそうだ「ありがとう」
その後も農作業してたおっちゃんに聞いてみた「ああ、そこ曲がってったらええよ」
ということですぐ曲がってみた。

まあコース分からなくてもいいかなってくらい雰囲気いい田舎な家並みでのんびりした感じもあって気持ちよく散歩。
また少し進んだ先で庭先っを手入れしてたお兄さんに道を聞いてみた。この人は結構よく知ってて具体的に道を教えてくれて、更にいろいろ金田一話も弾んだりした。何かいい町だなぁ。

てわけで訪ね歩いてやっと辿り着いた「横溝正史の疎開宅」
中に入れて案内音声聞けて、横溝正史の普段着とか飾られてた。
んー整いすぎててピンとこないなぁ。。

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また歩く。次は資料館と大池を目指す。
ここからはやっと「ミステリー遊歩道」だなと安心して歩いたけど、またのっけから道が違ってたらしい。
かえってミステリーな怪しい道で喜んでたりして。
でも大池は先の方に見えてたので安心してコースを外れて散歩を楽しんだ。

こっちから回れるかな?と進んだ山の裏の道でミラクル!
あ、ここ!自分が横溝正史の「悪魔の手毬唄」を読んで想像してた峠の風景と一緒だ!老婆とすれ違うところ。
映画でもドラマでもなく小説で思い描いてた風景を見つけたのって初めてかも!ちょっと興奮してこの(知らない人から見たら峠ですらない)何でもない風景を眺めた。

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そしてそこから山を越えそうな未舗装路があったので進んでみた。
ら、お墓に出たww(林鐘寺というお寺らしい)
更に、道なのか通るべきじゃないのか分からないような壁の合間を進んだりして、冒険気分って言うかマイミステリーロードですよw

で、やっと大池に出た。
おお、ここに本物のミステリーロードの案内がやっと登場。
この池も何かの作品に登場してたらしいけど、なんだったっけ。。

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池沿いに歩いたら弁天島に祠があった。案内もあったんだけど、読もうと思ったら池の鴨に餌をあげてた老婆に話しかけられた。
「あそこに亀がおるよ」。。なんかいろいろ池や風土の話しが聞けた。(「たたりじゃー」とかいわれなくて良かった)
池にいた二匹のきれいな鴨がここの主なんだそうだ。亀も沢山いたけどカメラ向けると素早く池に退避。。亀素早いじゃん。。

さて池沿いを歩いてて何故かまた変な畑道を進んでコースアウト。
回っていけるかと思ったけど学校の裏で行き止まり。戻った。
そしてやっと「真備ふるさと歴史館」に辿り着いた。

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この歴史館は一応地域の歴史や本陣の模型や岡田藩の資料などが展示されてるけど、横溝正史の書斎の再現とか横溝作品資料とかあって、もう「金田一資料館」と言っていいような建物。

そして館内案内の人がまた横溝作品に詳しく、地元の話しから諏訪の話しまで色々話が聞けた。色んな作品でこの界隈のものらしい描写が出てきて「手鞠唄」とかの道のトリックなんか地元民にはバレバレだそうだ。そして(マニアではないけどほぼ全作品読んでるような)僕の私見も聞いてくれてまったりゆったり楽しく見学できた。

なんでも10月に「1000人の金田一耕助」という仮装フェスがあったそうで優勝したのは「濃茶の婆(たたりじゃーの)」に扮した地元の婆さんだったとか、、写真を見たら、、あれ?さっき弁天島での婆さん??驚いた。
「また今年もやると思うから是非10月に来てみてください」だそうだ。

さて、「本陣殺人事件」でモデルにしたらしい屋敷の跡地あたり(屋敷はもうないけど竹やぶが残る)を抜けて元の役所跡の公園に、、
戻る手前の商店も「本陣殺人事件」で三つ指男が休憩するトコ。あ、あの三叉路が分かれ道?と、やっと本来の「ミステリー遊歩道」を歩いたw

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そういえば取りこぼしばっかだ。。と思って二週目。
ずっと歩くと「濃茶の祠」があった。コレがあの「八つ墓村」の濃茶の婆の元ネタだそうで、地元の人大ウケだそうだ。

そして一番北の千光寺。「獄門島」の寺のモデルだそうだ。
ここから見る朝霧の畑の眺めは真っ白で海のように見えるのだとか。
残念ながら娘を吊すような梅の木は無かった。

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あとは適当に回り道。
途中で、遠くから大声で「にいちゃん、無事行けた?」
ああ。道を訪ねたおっちゃんだ。「いけましたーありがとうございましたー」うれしいね。

引き続きへーんな道をわざわざ撰んで楽しみながら散歩。
車を停めた公園まで戻った。

いやぁ充実の田舎道散歩ですっかりドライブ忘れてのんびり楽しんじゃった。
っていうか、全然関係ない道の写真ばかりで申し訳ないです。。(^ ^;Δ
(随分歩いた気がしたけど「キョリ測」で測ってみたら5.3kmだった)

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