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さかなと森の観察園

ファイル 3581-1.jpg日光市中宮祠の120号沿いにある水産研究公開施設。

こちらは前から見かけて知ってたけど、キャンプ場っぽいなと勝手に思い釣り堀とBBQ場みたいなもんかと勝手に思い込んでた。けど調べたらそうではなくて、中禅寺湖のマス類の魚を水槽や池などで見て歩ける森林園だそうで、来れる機会があったら行こうと思ってた。

けどやっぱ、両生類ほどでは無いにしても興味ある人はまわりにはおらず、一人の時も有料かと思うとついつい毎度通過していた。
今日は手前の両生類で充分満足してたけど、まだ時間早いのでこっちも行ってみるかと来てみた。やっと来れた。

入園料は300円。あら、ケチるような額ではないし、エサもひとカップ付いてきた。これはいいサービス。

そして園内入ると樽型の展示水槽がいくつも並んでた。
いやぁ9月入ったばかりで下界は30度は軽く越えた夏が続いてる中でこの日光は23度くらいという天国のような気温で森も日差しも爽やか。それでも水槽は更に冷たい水で満たしてて結露でくもってた。それぞれの水槽に用意されたカッパキ(ワイパー)でくもりをとって魚を見た。

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ヒメマスとかえーなんでこんな真赤なの??とか思ったけど、その赤は自分のTシャツの映った色だった。ハハハ。
全部中禅寺湖にいる魚で、ヒメマス、サクラマス(ヤマメ)、レイクトラウト、ニッコウイワナ、ホンマス、サツキマス(アマゴ)と並び、更にブルックトラウト、ブラウントラウト、スチールヘッド(ニジマス)とあって、産卵期のヒメマスなんっていうのもあった。この赤はシャツの色じゃなくてほんとに赤かった。

そして順路はその先の洋館に続いてた。この建物は明治39年(1906)に創設の旧宮内省御料局日光養殖場の皇族方の控室とし利用された建物で、昭和11年(1936)築だそうだ。

中に入ると鱒の養殖と人工ふ化の歴史資料展示があり、元々は長崎のグラバー邸で有名なトーマスBグラバーが明治中期に中禅寺湖湖畔に別荘を建てて釣り三昧するためにアメリカからブルックトラウトを輸入して放流したのが始まりだそうだ。
まぁ今にしてみれば外来種の乱放流ではあるけど、元々男体山の噴火で堰止められて出来た中禅寺湖には魚は棲んでおらず、明治の初めから放流を初めてたのが功を奏して、釣りが好きな在日外交官の避暑地として人気になったのが日光の観光地化の始まりだとか。
(個人的には元々魚がいなかった湖や貯水池ダム湖なんかは全部放流した魚なんだから外来種を毛嫌いしなくてもいいと思うけどねぇ)
そういえば、ホンマスというのはここ中禅寺湖から上流にしかいない魚で琵琶湖から移入したビワマスとサクラマスの交配種だそうだ。あれ?そのままのビワマスはいないのかな?(なんか「琵琶」とは言いづらいから呼び方変えてるだけって気もするけど邪推すぎかな)

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さて資料館を出て園内を進むと次は飼育池。いかにも養殖施設という感じで四角くかっちりしててきれいな水が流れていた。覗き込むと水草繁ってて日陰のせいもあって魚は見づらく素早かった。パーッと見て進んだ。

その次は観覧池。こちらは林に馴染んだ広い池で、魚が観やすいくらいの浅さの餌まきスポット。撒くと魚が集まるけど、さすがに鯉ほどの愛嬌は無く散るも早かったし歩いても付いてこなかったけど、それでいいんだよね。そして木漏れ日の反射で写真もうまく撮れなかったけど、いい雰囲気で気持ち和んだ。
トンボはエサまかなくても寄ってきて近くに停まったりした。

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そんな観覧池は幾つか続き、角度を変えて眺めてみたけど、やっぱり映り込みで魚は写真には取りづらかった。
でも奥の池はアルビノが多く、黄色い魚影はよく見えて分かりやすかった。アルビノって図って増やせるもんなのかね。

奥まで行って折り返すと、観察魚道という横から水中を覗ける飼育池があった。個人的にはこれがメインイベント。こういうのを観たかった。窓ガラスは大きく存分に水中が見れたけど、ここも結露が凄くて、かっぱけどかっぱけどすぐにくもった。でもいいねぇ。

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魚は大きく肥えて見えた。一番大きいのがここで、次が観覧池で、小さいのが展示水槽って順かな。
白い斑点のこのでかいのはイワナか?とか思ったけどこれがブルックトラウト、イワナは小さめで形で分かった。
独特な斑点で分かりやすいのがブラウントラウトで、真っ黒な子は何だか判らなかった。あとは皆ニジマスに見え、でかい魚体を見ては、これでサーモン丼何杯分の刺身とれるだろうかとか思ってしまった。ブルックとかレイクとかブラウンとかやっぱそれぞれ味は違うもんなのかね。一番うまいのはやっぱレインボウ(ニジマス)なのかな。
ここで残ってた餌をポンポン投げてみたら物凄く寄ってきてて大混雑。餌まかないくらいの方が魚は見やすかった。

他の人の五倍くらいゆっくり見て戻った。
順路の最後は入口まで戻ってお魚情報館。ここにしかトイレはなかった。
資料展示や模型などもあったけど、やや古い感じだし水産全体で海洋漁業までの展示で、いままで鱒ばかりのこだわった場所かと思ってたのが淡水魚そっちのけで話があさってに行っちゃった感じがしてまったく楽しめなかった。パーッと見て出た。

まぁ情報館はともかく存分に癒された。正直、両生類で満足した後だからちょっと蛇足かなぁとか思ってたけど全然そんなことなく、やっぱ魚も好きだわ。もっと早くから来てればよかったと思える好スポットだった。

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タグ:観:園 観:館 観:池 楽:験 動:魚

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