記事一覧

大汝牟遅神社

ファイル 3277-1.jpg日置市吹上町中原東宮内にある神社。

「南薩一の大楠」という看板が気になって来てみた。
駐車場は国道沿いにあって少し歩くんだけど、その神社の前の道は毎年11月に流鏑馬が行われる道だそうだ。公道でやるんだ。。

神社はそんなに大きくはなく町の神社という感じ。
鳥居をくぐった境内にはまず流鏑馬の解説と島津家とのご縁の案内板があった。

手水の水は止まってて蓋をして白い花が飾られていた。

そして拝殿の前には狛犬のように左右二本のイチョウの木が並んでて、左のイチョウは男性が手を当てて願いを念じ「御神徳を戴いて下さい」とあった。へぇぇ。
手を当てて願ってみた。そういえば正月に行く地元の神社の二本並んだイチョウも手を当ててたのでそれを思い出した。

ファイル 3277-2.jpg

右のイチョウは女性用だそうで「胸にあてると母乳の出が良くなる」そうだ。イチョウも女株なのかな、乳が垂れているのが見えた。(ち〇ち〇にしか見えないけどね)
ってことは地元の神社も左右が男女で別だったのかなぁ、、両方さわってたなぁ。。まぁいいか。

そしてその先の社殿の右にあったのが御神木の大楠。
樹齢千年以上、幹廻り約14mで、な、なんと「やさしく三回撫でながら願い事を唱えて下さい」だそうだ。え、ええぇ樹齢千年級の古樹を触れるでなく撫でていいのー。(つい先日見た他での大楠は近づけもしなかったのに。。)と驚きつつ、撫でさせていただきました。
そして、木は堂々としてて、根元に洞はあるものの枯れた感じなどないキレイな姿。(これも、先日見たものは半分枯れた根元の上に幹が伸び続けてるような姿だったりした)ホントに千年?と疑いたくなるくらい生き生きとした大樹だった。

ファイル 3277-3.jpg

そして社殿にあった「オットゲ石」というのは、持ち上げて軽く感じたら願いが叶うという石。(たまにあるよね)持ち上げてみたら軽かった! けどこれはお参りした後に持ち上げるものだった。。重く感じたら祈念やり直しという無限賽銭ループ。。軽く感じてよかった。
ちなみに、拝殿むかって右側が男用、左が女用。イチョウとは逆なので注意。

その前には砂が盛られた貝殻が並んでいた。これは「潮浜参り」という奉納の風習だそうだ。

いろいろあって後になってしまったけど、ちゃんとお参り。
由来によるとこの地はニニギノミコトが宮居された場所だという伝説があるとのことだけど、御祭神はニニギではなくてナムジ(大汝牟遅命=大国主)と玉依姫命。後に初代の島津氏が八幡大神の仁徳、応神、仲哀の天皇と神功皇后も遷し合わせ祀ったそうだ。

開かれてて覗けた社殿の中は格子の天井に地元の人が描いたような水彩の花の絵が貼りこまれていた。なんか彫刻とかで飾られてそうな所に市井の雰囲気が収まっていて見え、ああ、地域の人々に親しまれ触れられて身近に感じさせてくれる素敵な神社なんだなぁと思えほのぼのした。

ファイル 3277-4.jpg

他にも境内には「連理の賢木」という縁結びの榊や、「石の子望神様(イシノコンボサア)」という子授安産の神石というのがあった。石神に願をかけて小石を持ち帰り、妊娠出産後にもう一つ石を添えて二個の小石を納める風習だそうで、これは吹上町入来にあったものを平成20年にここへ移したんだそうだ。
知り合いの妊婦さんに一つ持って行ってあげたかったけど、二つの石を納めに戻って来れそうにはないので控えた。

という、町中サイズの神社ながらいろいろありすぎて濃すぎるスポット、伝説や歴史がありつつ御神木や石に触れて親近感持てる素晴らしい神社だった。寄ってよかった。

境内を出た後は、前の参道の道をCM・ドラマ撮影地とあった「千本楠」という所に歩いてみた。

ら、
宅地の参道の並びに意外なくらい濃い楠木林があって驚いた。
手書きの案内には「二十数株の大楠があたかも竜が寝ているように連なり~」とあり、まさにそんな感じで奔放に伸びた楠木が犇めき合っていて、前の道から見るだけでも濃い雰囲気を醸し出しているのが感じられた。

ファイル 3277-5.jpg

階段の入口から林に踏み入ると赤い祠があった。ここも神社の神域と謹んで歩かせてもらった。
林の中はクスノキ以外は綺麗に整備された公園のように歩きやすい林で、普通なら一本だけ残ってて天然記念物になりそうな楠が何本も集まっている光景は圧巻。
正直、CMでもドラマでも見た覚えはないんだけど、なるほどこれは撮影地にしたくなるような凄い所だと思えた。
けど、如何せん下手くそでアングルの悪い僕のこの写真では雰囲気が伝わらなさそうなのが悲しい。。

ファイル 3277-6.jpg

で、この斜めに波のように生える楠ってさ、大楠の垂れた幹の先が地面に着いたとこから根を張って分離した株なんだよね。ってことはこの並んだ波の楠の手前に更に大きな楠が以前はあったんだっろうなと思え、そう思うと樹齢ってわかんないよね。どれもこれも神代からのものに思える。入り口の案内には「大汝牟命の下命の時に楠の杖を地にさされたところ、これが根付いて神木となり増えたと伝えられる」とあった。なるほどね。(っていうかやっぱりニニギではないのね)

とにもかくにもその楠の姿よ。「あたかも竜が寝ているように」とはよく言ったもので、その通りだと思えたけど、いやいやいやいや寝てるどころではなく、飛び立とうと翼を広げている飛竜そのもののような形のカッコイイ楠もあって見惚れた。

ファイル 3277-7.jpg

いやまじでこれは龍だわと一旦感じると他のどの木も龍に見えて圧巻。あちこちいろんなアングルで眺め見上げ見てまわった。

いやはや、これだけの楠を見ると境内の御神木の整ったおとなしい大楠の印象が薄れてしまって困るw
凄い所に来れて大満足。立寄ってよかった。存分に雰囲気を味わって祠に拝んで林を出た。

タグ:観:宮 観:伝 観:石 楽:験 楽:触 景:森 植:樹

コメント一覧