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太田山公園

ファイル 3045-1.jpg木更津市太田にある町中の小山の公園。

16号バイパスの高架上から展望台っぽいのも見えて気になって調べてた小山。
こういう町を見下ろせそうな公園は好きだし、展望台があるなら尚の事で、木更津に来たら行ってみようと思ってた所。(っていうか、本当は弁当もここで食べようかと思ってた)

駐車場は何ヶ所かあるようで、登り坂の途中の道沿いの駐車場に停めたら、ちょうどタワーの下で、階段上ってすぐだった。ナイス。

頂上の広場は意外と広くて平らな公園でラジコンカーを走らせてる人がいたたけど邪魔でもないくらいのスペース。

で、「きみさらづタワー」
案内を読むと竹下内閣のふるさと創生政策の一億で建てられたものだそうで、東征で房総に渡ってきた日本武尊と荒れる海に贄となって身を投じた妃の弟橘媛の別れのシーンを表してるそうだ。
日本武尊はこの山に登って弟橘媛を飲み込んだ海を眺め、なかなか立ち去れずにいた事から「君去らず」という地名になり木更津になったとか。へー。

さてさてさっそく登ってみた。
今日は気温高く真夏の日差しだったけど、雲も多く、来た時は少し雲で陰ってたお陰で登るのも少し楽だった。
波のように階段が外側に伸びたデザインだったので、登ってる途中でも眺めはよく、アクアラインとかもよく見えていた。

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下の駐車場の自分の車なんかも見下ろしつつ上まで登ると、船の形の展望台は意外と広く、風も良く、ゆったりと展望できた。

メインは西の木更津市街。海はちょっと遠いいけどアクアラインから君津の工業地帯まで全体を眺められるイイ展望。
裏の東は山頂の公園を見下ろす感じ。南側は房総の山。船の穂先の網になってるトコには勝手に取り付けたような南京錠がいくつかあった。はいはい。

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タワーの二本の柱はここの胸の高さから上がステンレスの鏡面になっていて空と雲を映していた。
その上には片側にヤマトタケル、片側にオトタチバナの像が乗っていて、たまたまだけど日本武尊側は青空が広がり、弟橘媛の方は雲で陰った空になってて、別れのシーンを演出している様だった。

あとは遠くスカイツリーなんかも見えてたし、横浜のビル街もよく見えてた。カメラのズームはちょっと場所を捉えずらくてスカイツリーが頭まで収まらず無念。(でも新しいカメラでちゃんとズーム効いてくれて嬉しいわぁ)
そういえば木更津港の「中の島大橋」はどこだ?と探したけど、ビルに隠れちゃってて間に赤い橋が覗けるだけだった。これだけはちょっと残念。

ゆっくり眺めて涼んで階段を下った。下る途中も眺めよくて、イイ展望塔だった。

さてさて公園にはタワーの横に「橘神社」という小さな神社があった。
海神を宥めるために海に身を投げた弟橘媛を祀った神社。説明には「二人の強い愛情と悲しい運命を伝える伝説から―」縁結びのごりやくがあると書かれている。けど、、なかなか立ち去れなかった日本武尊の悲しみの地と思うと、、縁結びというより、未練を断ち切る別れの神社って感じがするけどねぇ。。

そして「郷土博物館 金のすず」というのがあった。入館無料なようなので入ってみた。

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館内はフラッシュ焚かなければ写真OK。最近の千葉のハコモノは大らかでうれしい。
ロビーはやや昭和感ある感じだったけど、展示はキレイでふるくささなく早速ジオラマ模型もあって楽しめた。

遺跡からはじまる古代の資料は先日千葉の貝塚で見たのと近いので流して見てたけど「金鈴塚古墳」から出土した金の鈴は国重要文化財。展示されてる小さな鈴がキレイ過ぎて複製かと思いきや実物だそうで驚いた。あーそれでここ「金のすず」なのね。
他にも飾大刀や金の馬具などもあり古代の千葉すげーと思った。(また小学生みたいな感想でモウシワケナイ)

山の谷間に立つ頂上までの建物って感じで、階段でフロアを下りながらの順路になっていた。
歴史の展示では戦国乱世は真里谷武田の存亡、幕末戊辰の役では請西藩の攻防が説明され、藩主自ら脱藩して仙台まで転戦したため唯一改易された藩というのが興味深かった。

太平洋戦争では市内の様子と終戦後に降伏調停の為に木更津基地から飛んだ「緑十字」の白い一式陸攻の模型とか興味深かった。
そして戦後は初代東京湾フェリーきさらづ丸の模型。平成はさっき登ったきみさらづタワーの模型もあった。

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平成まで来て終わりかと思いきや、「海辺のくらし」という民族的な資料展示になって、こっちのコーナーの方がジオラマ模型が多く個人的には楽しめた。
「簀立」という引き潮の干潟に網を張って手掴みで魚を捕まえる漁なんか面白そうだなぁ、、と思ったけど、現在でもやってるそうで驚いた。

他にも上総掘りや揚水機の大掛かりな模型も面白くたっぷり楽しめる博物館だった。けど、最後は下りてきた分階段上って戻るのが少々億劫。エレベーターないのか。。

ファイル 3045-6.jpgそして外に出るともうすっかり雲がなくなってカンカン照りの真夏の昼。タワーの上の日本武尊と弟橘媛のご両人も悲劇なんかなかったかのように青空に照らされていた。

もう十分楽しんだけど、一応公園の図をもう一度見てみた。「房州石の広場」とか「旧安西家住宅」とかあったけど、なんか歩きまわる気力も削がれる暑さで、もう充分だと思い車に戻った。

はからずも木更津のルーツとも言える地を歩けて、そんな木更津をよく知ることができる博物館も見れてガッツリ木更津三昧の午前中だった。

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