墨田区江東橋にある「無人島プロダクション」で催された個展。
こういうのは点景にするべきか迷いつつも、(だったら見た映画やライブの感想とかも点景にするべきだと思えて、、)元々「こんぶくろ池」の項目(→)から興味持った旧柏陸軍飛行場からの流れのネタだしって事であげてみた。
八谷和彦さんというメディアアーティストが創った、風の谷のナウシカのメーヴェみたいな飛行機「M-02J」と、その保管する格納庫近隣がたまたま旧柏陸軍飛行場だったところから、そこで研究されていたロケット推進戦闘機「秋水」の写真とのコラボという形の展覧会。
実は去年の暮れには柏で開催してたらしいから、もう少し早くから興味持てて知ってればよかったのに、、と少々悔しくもあるけど、逃がしてもそう遠くはない東京の東部でやっててくれてたすかった。(西の方だったら来なかったと思う)
「秋水」は太平洋戦争末期の対B29用迎撃機としてドイツの「Me163」の設計図から造られたもの。
戦争という暗い背景と高高度爆撃機に対する苦肉の策で練られた破天荒な運営と機体ではあるものの、特攻ではなく操縦士の生還を考えた機体であり、如何にして高高度までぶっ飛んで帰るかという研究はちょっとしたロマンといえなくもない。(いや、ロマンとは言えないかな、、w)
そんな戦闘機と風に乗るジェット滑空機とのコラボというのはあまりピンときてなかったけど、どちらも興味持てる小型の飛行機なので見てみたいと思った。
まーた前おき長くなっちゃったけど、その分、後はシンプルに行きたい。
ギャラリーは古い倉庫の見た目で、ホントに中でやってるのか不安に思いつつ扉を開けるとドーンと「M-02J」が見えて中は別空間のようだった。
っていうかこの「M-02J」の実機の展示がメインで、あとは国産飛行機の系統図ポスターや紹介VTRのモニターと背景に大きなスクリーン。
そして片隅一角に「秋水」の写真、そして旧柏陸軍飛行場の模型をスクリーンにして写したVTRの演出はなかなか良かった。
ゆっくり見て眺めて、
八谷和彦ご本人が他のお客さんに解説するのを盗み聴きしたりして、ゆっくりたのしんだ。
(ちなみにこの八谷和彦さんはネットで調べたら懐かしの愛玩メールソフト「PostPet」を創った人でもあるそうで、僕はβ版から愛用してたので驚いた。先に調べてから行くべきだったかも)
ところでこの倉庫ギャラリー、受付の脇に東京大空襲の地図らしきものがあったので、ひょっとしたら空襲にも残った建物なのかな?とか思ったけど、建物に関しての情報はネットでもわからなかった。(まあ戦後の建物でしょうね)
結局、秋水は完成も運用もされず空襲されつくされて終戦になり、国産の航空機製造がお伽話なってしまったような現代だけど、そういう時だからこそこういうM-02Jみたいなロマンある機体が造られるのは嬉しいし、(作者の意図とは違うのかもしれないけど)その二機の対比を感じられた個展だった。
車に戻ってパンフを見たら、秋水とM-02Jの二機ともそんなに変わらない大きさなんだなと思えた。秋水の原寸大模型とか造ってほしいなぁ。そして飛行場跡の柏で飾って欲しいなぁ。(。。とか思ってて思い出した。そういえばドイツに行ったときにミュンヘンのドイツ博物館で「Me163」の現存機体を見てたっけ!)