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万木城跡公園

ファイル 2964-1.jpgいすみ市万木にある山の上の城跡公園。

細い坂道の途中にトイレのある駐車場があったので、そこから歩きで登るのかと思ったけど、坂道には相互通行用の信号があって赤の間に対向車が下りてきたので、上にも駐車場があるのを確信して進めた。

で、山の上にちゃんと舗装された駐車場。
まだここから天守風(櫓風)な展望台までは少し登るけど、これならわけなく躊躇ない程度で有り難い。

登り口の脇の東屋の方にも舗装路が続いていたけど、これはロープで閉鎖されていた。
並んでた案内は「万木の丘」の自然散策路と野鳥や自然の案内で「万木城址」の解説は閉鎖されたロープの先で少々見づらかった、、

この万木城(万喜城)は「まんぎじょう」と読み、上総武田氏が15世紀に築き、後に土岐氏が奪い入って整備し、この城を拠点に支城を堅めて勢力を保ったそうだ。
戦国末期には北条の配下になって武田や里見と争うも、秀吉の小田原攻めで北条と共に滅んだそうだ。
そして本田忠勝が入場するも大多喜に移って行ったのでこの城は廃城となったそうな。ふむふむ。うちの地元の城(小金城)も北条方で同じような末期なので親近感沸いた。

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さて、解説読み終えて展望台への坂を上った。
木々に囲まれた細い階段の坂道だったけど、段はしっかりしてて不安なく登りやすかったし、トンネルのような道で楽しかった。

そして上に出ると、思った以上に普通の展望台で、その階段は閉鎖されてなくてホッとした。(下で閉鎖された道を見てたもんだから嫌な予感してたんだけど、当たらず安堵した)
すぐに登ってみた。坂道で四階、展望台で五階といった高さかな。運動不足なデブでも一気に登れるくらい。
でも一番上はうれしいくらいの高さで眺めよかった。

まずは正面の西方向。
こっち側に敵の里見の城があったんだろうけど、案内版には何も書かれておらず、見えていない「富士山」と「広域農道」と書かなくてもわかる「田圃」とか書かれてるだけだった。。
足元の駐車場も自分の車もよく見えてた。

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そして北側、長南武田の方向。こっちの案内も「小又井観音」と「日の子坂」というのがあるだけでピンとこなかった。(けどこの日の子坂というのは大きな戦闘のあった古戦場だったらしい。。そういう解説が欲しかった)

東の方向に町と海が見えた。それがどこら辺の町と海かという案内が欲しいんだけどなぁ。でも双眼鏡が無料で覗けたのは親切だった。(ケーズデンキが見えたので岬町のようだ)

南側には舗装された広い駐車場のような広場があった。さっきの閉鎖された道の先がここらしい。そして南側には案内が無かった。落ちたのか案内するものが無かったのか、、

眺めはよく天気も良かったけど、風が怖いくらいに強くてのんびりはしてられなかった。階段も風がやむタイミングを待ってくだった。
そして、気になってた南側の広場への下り坂もあって、閉鎖されてなかったのでそっちにおりてみた。
ら、広場に出たトコが梅が満開でキレイだったし、閉鎖もされてなくて普通に広場に出れた。

のんびり梅を見てたんだけど、小野派一刀流開祖 小野忠明(神子上典膳)の案内板が梅の花以上に興味深く読み入って楽しめた。こっちに下ってきて良かった! 

神子上家は里見方の家臣だったけど、何故か典膳は土岐方で仕官してて、里見との合戦で活躍して豪傑と名高い敵将正木時茂との一騎打ちなどで名を上げたそうだ。
その典膳の腕を聞きつけてやってきた伊藤一刀斎とこの万喜城で試合して完敗、弟子入りし諸国漫遊の後、一刀斎に代わって徳川将軍家剣術指南役になったそうだ。へー。
特に興味深かったのが後継者を決める決闘で、兄弟子との真剣勝負をしたのがウチの地元地域近隣の下総小金原だそうで、そこで打ち勝って後継者になったというから、勝負の地どうしとしての親近感も沸いた。

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広場を進んでみると、中央のブルーシートは風でめくれて、中に土が盛ってあるのが見えた。土俵かな??相撲大会とかあるのかな。(お祭りの日にやるらしい)

広場の奥は「小鳥の森」を経て寝釈迦像のある寺までの自然散策路がのびているんだけど、この道はしっかり閉鎖されて立入禁止とあった。まぁいかないけどね。崩落とか工事とか説明は欲しかったな。

そしてその奥側から見返すと、やっぱり展望台は上部だけ城風に飾っただけの展望台でヤレヤレな姿。それもわるくないw
っていうかこの広場が本丸かな?山の上のなのに広すぎるよなぁ。(ここは細い堀切と空堀で二の曲輪と一の曲輪に分けられていたらしい。実は奥側が一の曲輪で、杉林に隠れた土塁の端に見晴台もあったらしい)っていうかここまで整備するなら途中の細い坂道もなんとかするべきだと思うが、、

さて、駐車場へは東側の裏側から戻ってみた。
こっちも上から見えてたけど曲輪のような感じで遊具のある公園があった。
その遊具もロープで閉鎖されてて、これはコロナ対策かな?と思ったらそうではなくて「ペンキぬりたて」とされていた。。いつ塗ったペンキじゃいww

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駐車場の前にもちょっと小高い曲輪のようなものが躑躅で隠されるようにあって、階段上って中を見てみたら、祠があるだけの広場。
小さいけど桜が植わってるので花見にはもってこいのスペースかな。あ、でもトイレ無いじゃんw
(花見の季節には簡易トイレくらいつくのかもしれない、けど、簡易トイレを乗せたトラックがあの細い急勾配の坂を上り下りするのか、、と想像するとコワイ)

駐車場に戻ると、そこからの西の眺めも悪くなかった。こっち側だけ眺めるならここで充分かも。
あーでもここも曲輪っぽいから昔は土塁で囲ってたのかもね。(ここは三の曲輪だったそうで、土塁は無かったっぽい)

展望台だけの興味で来てみたけど、意外と地域の拠点の城で歴史もあり、興味深い話もあって楽しく歩けた。信号のあるハラハラの急坂も含めて面白い所だった。

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