千葉県勝浦市の西側。鵜原の岬にあるハイキングコース。
全然知らなかった。
「理想郷」なんていう名前からして怪しいけど、宗教がらみではなく、大正末期に別荘地開発として名付けられたんだそうだ。
結局別荘地にはならなかったけど文豪墨客に愛され、五千円札の与謝野晶子も来て多くの歌を詠んだとか。
でもハイキングコースはそのどちらでもない雰囲気のコース。
マイナーで怪しい道を進み、沢山の細く狭い怪しいトンネルをくぐって進むB級感満点のアプローチだった。
そしてトンネルゾーンを抜けるとリアス式海岸の起伏ある細かい丘を上り下りしながら歩く。
ここからがハイキングって感じかな。そんなにキツくなく、いい運動って感じだった。
道は狭く低い樹々の中を進むマイナーな感じの道。ここを別荘地って難しいでしょ。
道は三カ所の岬に枝分かれしてた。
最初に行ったのが「毛戸岬」
最初だから、おお!いい景色と思ったけど、後から思えばそんなでもなくあまり展望が開けてなかった。
太陽の側にあるのが次に行く岬。
少し戻って西に曲がると「白鳳岬」
向かいの毛戸岬の地層のシマシマが凄く、いい断崖が見えた。
(紐で閉鎖してたけど)この岬の断崖の先っぽにも行けて下を覗けた。怖かったw
その白鳳岬の手前は広いこんもりした丘になってて東屋もあった。ここは「黄昏の丘」って名前だった。
丘からは反対側の西の興津に続く海岸線が見えた。いい眺めじゃん。
ここでも水仙の花が咲いていた。
最後にもう一カ所、ずっと道を戻って東への道に曲がる。
与謝野晶子の歌碑を過ぎると、風雨に削られたような不思議な形の砂岩肌の開けた所に出た。ここは「手弱女平」と言う所だった。
何故かここにしては珍しく観光地っぽい鐘が有ったりした。
岬の突端を折り返すと裏側の断崖に出ていい眺めだった。
勝浦海中水族館が見えた。
なにより足元の磯の岩にあたる波が激しくて音も凄かった。しばらく眺めた。
最後に手弱女平の西の正面に「ひとつやま」という岩島が見え、その先に最初に行った毛戸岬が見えた。
毛戸岬にあたる波も激しく、浸食されて崩れやすくなっていると言うのが納得の眺め。
今日は風がなかったから気持ちよくのんびり眺められたけど、くにさん曰く「いつもは風強くて寒いし怖くて断崖なんか近づけない」そうだ。
なるほど、これだけの景色にか関わらず観光地化してないマイナーなスポットなのは、そういう危険性を顧慮してかな?
千葉の海は銚子の屏風ヶ浦からずっと、崩れて浸食しやすい海岸なんだ。
さっき行った大東埼も崩れてたし。
10年後20年後にはどれだけ崩れちゃってるか分からないけど、立入り禁止になる前に見ておけてよかったと思う。