さくら市氏家の鬼怒川沿いにあった城跡。
前から何度か近くを通ったことはあってナビ地図上で知ってはいたけど、別の城跡(飛山城。同じ鬼怒川沿いだけど、、全然離れてるのになぁ)と混同してて一度行った場所と勘違いしてスルーしてた。。
来てみたら「さくら市ミュージアム」がメインの公園になっていて、そこの企画展のお客なのか駐車場はかなりうまってた。
けど奥に空きがあって停められて歩いた。公園内は赤い葉の木があったりして、少し紅葉してそうだなと期待できた。
まず最初に案内図を見て、城郭部に進む前にちょっと横に進んで建物を見た。
そこにあったのは天保年間建造の「旧森家長屋門」と明治初期建造の「旧手塚家板倉」。案内図には他に「旧大島家住宅」というのが出てたけどそれはなかった。(落雷で焼失したそうだ)
移築した文化財とはいえ。やっぱり家屋が無くて門と倉だけというのは妙に寂しい。
ミュージアムの前を通って城郭部へ歩くと、その途中にも色々あった。
明治時代の「日本鉄道鬼怒川橋梁の橋脚」や宝暦9年(1759)の「木造不動明王座像」や縄文時代後期の「敷石住居跡」×2など。
どれも移築したものだけど2つの「敷石住居跡」だけはこの勝山城跡内で発掘されたのをかたどって再現したものだそうだ。
そして勝山城。
結構深くてダイナミックな土堀と土塁に囲まれた本丸部。その大手口の橋を渡って入城。
これはなかなか堂々とした城跡。土塁も高く太くワクワクした。
本丸跡の広場を眺めたあとはその土塁に登ってみて上を歩いた。
案内図に「櫓台跡」と書かれてた土塁の肩は現地では「望楼跡」になっていた。逆井城にあったような望楼なのか天守の原型のような櫓だったのか気になりながら枯葉を蹴って歩いた。
そして北側に回って脇の堀を見下ろしつつ、やや紅葉っぽくなって、、、ない緑の林を見上げたりしながら土塁上をずっと歩く。
空高く青く清々しいくらいの気温で、紅葉はまだでも仄かな彩りもきれいで気分よく散歩。
東の端に進むと裏の鬼怒川がその先に見えた。
土塁の東側は日当たりよくてポカポカ。落ちた栗の実や、飛び回る赤トンボ(ミヤマアカネ)を見て秋だなぁーと感じた。
ちょっと色っぽい(見下ろした恥丘のような)土塁の端まで歩いて本丸の広場を眺めながら搦手口に下りた。
この搦手口の前で堀も切れてたので鬼怒川前の崖まで進めて川を広く眺められた。
そしてここに勝山城の詳しめの案内板が立っていた。表の入口側じゃなくて歩いた先にあるのはいい配慮だと思う。
この城は、鎌倉時代末期から300年間あった城で戦国時代末期の豊臣の関東平定で廃城。攻防はなかったのかな?
どうやら土塁も堀も往時の大きさで、橋も同じように架かっていたらしい。北東南三つに別れた二ノ丸と南に続く三ノ丸のわかりやすく広い城で、こんなに川が近いのに崖崩れ等で削られてないのは凄いと思う。(ホントは東にも曲輪があって崩れてたりして)
さてさて、
そんな案内板のある「建物跡」には屋寝付きの休憩所があって、その先に一本だけキレイに真っ赤になったカエデがあった。
おお、紅葉。川の冷気がここだけ冷やしたかな。ちょっとわざとらしくも感じられるくらいきれいな赤だった。
太陽光を透かしてみたり、色々写真撮ってみたけどやっぱシロートなのでうまくは撮れなかった。てへへ。
そのカエデの裏には「明治天皇駐蹕之蹟」という碑があった。
足は止めずにそのまま進んで二ノ丸南郭跡を回ってミュージアム(二ノ丸東郭跡)に戻った。
さくら市ミュージアムはどんな感じかな?と覗いてみたけど有料っぽいので退散。駐車場にもどった。
なかなか気分のいい秋らしい散歩ができて満足満足。