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多鯰ヶ池弁天宮

ファイル 2051-1.jpg鳥取市浜坂の県道沿いにある池に突き出た塚の神社。古墳でもあるそうだ。

幾つもの案内板があって、多鯰ヶ池(たまがいけ)の概要と伝説が書かれていた。
池は周囲4.3kmで水深17.3m、中国地方で一番深い池だそうだ。(そういえば中国地方で湖沼というと海が途切れた「潟」くらいしかなくて、宍道湖でも6.4m、中海は17.1 mだそうだ)

そして弁天宮のある部分は昔は大島という島で、砂丘からの飛砂が間を埋めて江戸時代後期には陸続きになったんだそうだ。

さっそくその弁天宮の陸繋島に歩いてみた。うんうん見た目も島っぽい。

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石段を下って進むとしっかり森の中で涼しく、ヒグラシが沢山啼いていた。
すごく雰囲気と感じのいいとこで、広く池が見渡せるようなところはないけど、木々の間から覗いた池の水面は鏡のように静かで、対岸の森を映してて、小島をズームで覗くとそこにある祠も素敵だった。

矢印で順路があって、石段を登ってまず中央の弁天宮にお参り。
小さいながらもちゃんと拝殿の裏に本殿がある神社だった。

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横には旧社殿があった、以前は小さかったようだ。
矢印に沿って下ると下には物置のような地蔵尊堂、池を覗きながら少し歩くとお種の社というのがあった。ん?お種と弁天は別なのか。
ここにも案内板があって「お種の伝説」が細かく書かれていた。

お種と言うのは、とある長者屋敷で使用人として奉公していた美人の女性の名で、使用人仲間との休憩時間に甘い柿を持ってきてたそうだ。
いつも持ってくるので不思議に思った若者が後をつけると、この池のほとりで蛇の姿になり、泳いで柿の木のある小島に渡って実をとってたのを目撃。正体がばれたお種はそのまま戻らずに池の主になった。
 という伝説だそうだ。

どうもこういう伝説ってついつい疑っちゃうんだよな。
ホントは小島に隠し財産を埋めてた使用人を池に沈めて横取したんじゃないか、、、とか、
池で裸で泳ぐのが好きな女性を覗いててたまらなくなった若者達が、、、とか
どちらにしても酷い目にあって死ぬことになった女性の呪いを鎮めるために祠をたてたんじゃないかと、差しさわりない伝説にすり替えたんじゃないかと、、考えちゃうんだよな。

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ファイル 2051-5.jpg池を覗くと島が見えた。あの島が柿の木のあった島かな。真ん中に小さな赤い鳥居が見えた。(今生えてるのは柿の木じゃなくて松だよね)

池の対岸にはスイレンの花が咲いているのも見えた。

そしてそこいらじゅうで啼いてるヒグラシは、樹の裏の池側に隠れるようにとまってた。

また木々の合間から池を覗きながら段を上って車に戻った。
池のまわりは一周一時間程度で歩いて廻れるそうだけど、、それはもういいかな。雰囲気いいとこでイイ休憩になった。

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