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草刈ドライブイン

ファイル 1997-1.jpg市原市草刈の県道沿いにあるドライブイン的食堂。

今日は何気なくこの茂原街道を走ってて、ここの看板を見かけて気になったので戻ってきてまでの寄り道。
「名代くず餅お食事処」と大きく掲げてた。

まず、くず餅をでかでかと掲げてるドライブインは初めて見たし、名代っていうくらいだから老舗っぽいしこの街道の名物店みたいな感じがしたので興味本位で来たんだけど、
店を覗くとあまりにも普通の食堂でちょっと焦った。

ファイル 1997-2.jpgけど、「くず餅って食べられますか?」と聞くと「はいどうぞ」と感じのいい奥さんに招かれたので席に着いた。
よくみたらメニューの札にも「くず餅」ってあった。

ちょっとレトロな食堂テーブルがメインで並んでたけど、良く見ると小さな座敷の他に暖簾の奥の部屋も座敷部屋のようで、けっこうくつろげる店のようだった。

そして「くず餅」登場。
あー、くず餅ってこれかぁ。どんなんだか忘れてて餡蜜みたいなのを想像してたけど、これなら得意だわ。

ファイル 1997-3.jpg

うん、ぷるんっとしてひやっとしてかわいらしく、きな粉と蜜の甘さもイイ感じでおいしかった。
爽やかで瑞々しくてさり気なくて素敵な甘味。
そういえば白い蜜って珍しい気がするけど、白くてもおいしいね。

お客は他にいなかったので、くず餅の箱の包装作業をしてた店の奥さんに「この店はけっこう古くからあるんですか?」と聞いてみた。
ら、「はい、だいたい100年になります」だそうだ!おおー!
昔の茂原街道は少し裏のもっと細い道で、ずっとそっちで営業してたんだけど、昭和40年代にこっちに新しい道路が作られて移ったそうだ。どちらにしてもまぎれもなく古くからの茂原街道の店ということで「名代」という文句もダテじゃないわけだね。

もちろんくず餅も当時からの製法で丁寧に作ってるんだとか。
関東流なので原料は小麦の久寿餅だけど(関西は葛だそうだ)
「今お出ししてるくず餅は仕込みから二年かけて発酵させたものです」と言われ、奥深さを感じ、おいしくゆっくり味わって食べられた。

初めて通った茂原街道だけど(実は通ってるんだけど)、その街道の顔のようなイイ店に寄れてよかった。

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