五所川原市持子沢隠川の101号沿いにある古民家。
101号は何度も走っているけど、こんなんあるの気づかなかったなぁ。(日が暮れてから通る事の方が多かったのかも)
国道沿いで駐車場も広いのに停まってる車は数台で、妙なくらい空いてるからちょっと不安を覚えつつ覗いてみると、入館無料で座敷も上がれた。
解説によると明治19年(1886)棟上の屋敷で平成18年にここに移築したそうだ。古民家としては明治中期の建物だとやや新しい方かな。
五所川原の西にある「道の駅もりた」の古民家(同時期のものらしい)は混んでそうだったけど、屋敷の雰囲気を楽しむなら静かな方がいいよね。
さて、外観も立派だけど、中に入るとその天井までの高さが凄く、見上げて壮観だった。
管理の人が「どうぞどうぞ」と感じよく迎えてくれたので、ガイドしてくれるのかと(ずうずうしく)思ったけど、簡単な案内であとは自由にまわれた。
いろいろ行ってはいるけど、古民家に詳しいわけでもなく雰囲気を楽しみたいだけなので、その方が助かるw
座敷は広く整っていて部屋も多く、欄間や襖の装飾や、玄関の提灯入れ、厠の小便器も立派で面白かった。
そういえば入口に「カメムシに注意」とあったけど、厠の障子に何匹も見かけた。臭くても平気な場所に集まるなんて行儀のいいカメムシだ。
明治中期の建物だけに、古い時代からの様式をしっかり守りつつ、それでいて変に古すぎず生活感ある雰囲気で落ち着いた感じだった。
階段は二ヶ所見たけど、二階には上がれなかった。
そして、裏は喫茶室、奥の縁側の間は民芸品などの展示ギャラリーに使われてて、そこだけは写真禁止だったのでよけながらまわった。
他にお客はなく静かで、ゆっくり見て回って外に出た。
一旦トイレに行ってから(トイレはきれいな公園トイレが別にあった)、今度は蔵に入ってみた。
中は展示室になってて、一階に楠美家の古くからの生活用品やなどが並び、二階は当地にある平安時代の窯跡の「五所川原須恵器」の資料や出土した古代の陶質土器が並んでいた。
蔵の裏には窯が二器あって、覗くと片方は火がついていた。
これは須恵器窯の復元?ってわけじゃないのかな。
そして最後に裏から屋敷を眺めた。
立派な丘みたいな屋敷。大きく整ってキレイな茅葺屋根でかっこいいなぁ。
屋敷前の駐車場に戻ると「狼野長根公園案内図」というのがあった。
ここはその大きな自然公園の一角だったようだ。
園内に何カ所かその国史跡の「須恵器窯跡」があるそうで、歩いてみようかなーとか思ったけど、広すぎそうなのでヤメといた。今は止んでる雨もまた降るかもだしね。