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さかさ銀杏

ファイル 4032-1.jpg身延町下山の52号沿いの寺院「上沢寺」にある樹木。

この52号を走ってるとこの付近で何か所か「イチョウ」案内を見かける地域、前に一度「本国寺のオハツキイチョウ」に立ち寄ったことがあって、うっかり同じトコに寄っちゃったらマヌケだなぁ、、なんて考えてて、明らかに名前が違う「さかさ銀杏」というのを見かけたので寄ってみた。
もう国道のすぐ横なのですぐに寄れてすぐ前の案内を読んだ。

文永11年(1274)に身延山に入った日蓮聖人に、法論で敗れた修験僧が餅に毒を盛ったけど、毒に気付いて庭に捨てた。その餅を犬が食べて死んだ。日蓮聖人は犬を憐れんで銀杏の杖を立てて供養した。その杖が成長して巨樹になった。ということだそうだ。
銀杏はここのも葉上結実が多いお葉付きイチョウだそうだけど、葉が下に向かって垂れているので「さかさ銀杏」とも言われてるとの事。
樹高23m、幹周6.6m、根周7.5mだそうだ。

ファイル 4032-2.jpg

読み終えてから門をくぐって寺に入ってみた。銀杏はどこだーと探したら、横の外の方で、門から寺に入らなくても横から行けたようだった。

国指定天然記念物のイチョウの木。
まだ十一月の頭じゃまだ全然黄色くはなってなかったけど、かなり緑の葉は濃くついてて元気な樹だった。
っていうか、下に向かって垂れてる?よく分かんなかった。

説明には「平成30年9月の台風により地に伏してしまいました」とあって修復費の寄進協力を願い申し上げていた。

枝葉の笠の中を覗くと、あちこちに丸くしわしわの玉袋のような実が垂れ下がっていた。あー紅葉してないのは残念だけど、紅葉するくらいの時季は実が落ちて臭いかもね。

ファイル 4032-3.jpg

下の方から見ると、ああなるほど、下に向かって垂れてるのかもと思えた。っていうか普通の銀杏ってどんな感じだっけ?
それに、身もお葉付のものは見当たらず、みんなサクランボのようにきれいに垂れていた。っていうか実も多いね。

ふと横を見ると倒れた木の幹があった。
最初ピンと来てなかったけど、古樹にあるような乳が何本も出てるのを見てかなりの樹齢の老木だったのかなぁ、、とか思って、あ!ひょっとしてこれが台風で倒れた「さかさ銀杏」かな?と思えた。
えー国指定天然記念物はもう倒木じゃないですか、、とか一瞬ガッカリしたけど、よく見るとそんな切られた幹からも枝が生えて沢山の実をつけていた。すごいなぁ、別な意味で「さかさ銀杏」になってるじゃん。

ファイル 4032-4.jpg

倒れた根元の方も枝が沢山伸びてて、実も沢山なってて、低く垂れた枝の合間に「枝を折ったり葉や実を取らないでください」という札が下がってた。この札が台風以前は手を伸ばすくらいの高さにあったんだと思えた。
それにしても落ちてる実の多さ。すごいね。倒れても崩れても尚、逞しく旺盛な木を見て元気もらった。

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タグ:植:樹 植:実 観:然 観:伝 観:寺

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