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阿寒湖畔エコミュージアムセンター

ファイル 2867-1.jpg釧路市阿寒町阿寒湖温泉にある阿寒湖周辺の自然を案内展示する施設。

天然のマリモが見れる施設を検索して来てみた。
建物の外観はなんかキチっとした堅い雰囲気で気軽に入っていいのか戸惑ったけど、興味の方がうわまってて気にせず入館。
入館無料で写真もOKとあった。ありがたい。

中もすっきりしててやっぱりキリッとした印象。自然を紹介する施設としては洗練されてて意外だった。
展示は広いフロアひとつだけで、床が地図になってるので靴を脱いで上がる形式。珍しい。スリッパに履き替えて入ってみた。

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これはとてもユニークな解説展示。地図の位置に合わせて解説が立てられてて三角柱キューブを回して名称と資料を見たりできた。
そして、ポイントだけでなく動植物や地質などいろいろ点在してて面白く見れた。

けどやっぱ一番気になったのが奥に青く光る水槽。
オブジェの一つのようなキレイな窓のようなその水槽にはまずヒメマスが泳いでいた。
そっか、ヒメマスはこの阿寒湖の固有種だったっけ。他の湖にいるヒメマスは全部ここから移植された魚でここが発祥なんだよな。

隣りの水槽にはイトウがいた。さっきの湿原展望台のイトウよりは小さいけど、顔がキリっとしててカッコよかった。

その隣は緑に光る水槽でここに国天然記念物のマリモがいた。
土産用に丸めたマリモじゃなくて自然に丸まったマリモ達。これは神秘的だよなぁ。
実はマリモは阿寒湖以外にも生息していて本州にもいるけど、キレイな球体で大型になるのはこの阿寒湖だけ。不思議だなぁ。

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他にも展示で鳥や動物が模型で点在してた。
ゆっくりと色々見つけて回れる楽しく面白いフロアだった。

あとはゆったりくつろげるソファーとモニターの休憩室とかマリモの研究の展示コーナーとか小さな売店コーナーとかがあり、建物の裏口のような「ボッケ遊歩道」への出口があった。

ファイル 2867-4.jpgちょっと売店前の案内受付で「ボッケって何ですか?」と質問してみると「泥火山の噴口です。遊歩道の先で火山ガスを噴出しているのが見れますよ」だそうだ。(あ、案内フロアの解説で見てた。。)
そんなのが湖まで行く手前で見れるのか!と興味引かれたので「そのボッケまでの道って高低差ありますか」と聞いてみたら、坂はほとんどない15分くらいのフラットな道だそうだ。それなら是非とも見に行こうと歩いてみることにした。

まず建物を出ると裏は木道が架かってて雰囲気ある道でグングンと森へ進んだ。
少し進むと木道は終わり、温泉街からの道に合流。歩きやすい道で話の通り高低差は全然なかった。

運動不足と太りすぎで早くは歩けない足だけど、10分も歩かない森の中で柵を見つけたので覗いてみたらそのボッケが見えた。

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湯気の下に見えた灰色の泥水の中でたしかに「ぼっけ、ぼっけ(ボコボコ)」といって噴出してる泥の泡の口が何カ所もあった。(ボッケはアイヌ語で煮え立つという意味だそうだ)

道に戻って森を抜けると表側からもボッケの泥池が見れた。ちょこっと紅葉した木の葉も見えて静かさと躍動感がひとつになった不思議な光景。硫黄臭もあって雰囲気満点、こういうのって山の上の方でしか見れない印象だったからなんか不思議に思えた。

そしてそのボッケの前を少し進めば阿寒湖が見えた。
湖にはちょこっとだけ高低差あって展望台になっていた。ちょうど目の前を遊覧船が通るところだった。
この遊覧船に乗って渡る島に「マリモ展示観察センター」があって更に濃くマリモが見れるらしくホントはそっちに行きいけど、時間(と料金)かかりそうだから選択肢から除外してた。
そのくらいゆっくりしてもよかったのかなぁーとも思ったけど、ボッケとか面白い風景が見れたのでやっぱりこっちに来てて良かったと思えた。

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阿寒湖は広さこそ近くの屈斜路湖に比べれば左程でもないけど、それでも北海道内五位の広さではあるそうだ。
雄阿寒岳の噴火でできたカルデラ湖で大昔はその雄阿寒岳の北東の二つの湖(パンケトーとペンケトー)も繋がる大きな湖だった時期もあったそうだ。それでも屈斜路湖ほどではないかもだけど、やっぱ阿寒湖の魅力は固有種の個性と神秘性だよね。火山の影響なのかな。

道は湖岸まで下れて(この高低差は仕方ないw)間近でも湖面を見れた。
湖面には水鳥の群れ(カイツブリの仲間だとは思うけど種類わからない、、)が泳ぎながら潜りながら元気に進んでいった。

そしてこんな湖面の間近にもボッケがあってボッケボッケと噴出してて、湖面との間の狭く白い浜も薄っすら湯気を立てていた。ひょっとしたら岸の水は温泉になってるかもね。でも柵で浜には出れなかった。
さすがに水は透明度高く澄んで底が見えていた。
もちろんマリモなんか転がってないけど石に藻はついててこのまま何十年も過ぎたらマリモになるのかなぁ、、とか想像させてもらえた。

さて、来た道を戻るのは嫌いなタチなので、湖岸に沿って進む「湖のこみち」というコースで廻って戻った。
湖が木の間からのぞく気持ちいい道で、やっぱりたまに紅葉っぽくなり始めた葉も見えて秋の始まりも感じられた。そして雲が多く陰りがちだった日が時折眩しく森に差したりして清々しかった。

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途中、岸に出れそうなところもあったので湖面を覗いてみた。けど魚影はなく静かだった。
手を浸してみたら思ったほど冷たくもなかった。けどもちろん温泉なわけもなかったw

最初はずっと廻って町まで出ようと思ってたんだけど、この湖岸の道はちょっと遠回りのルートで途中でトイレに行きたくなっちゃったし疲れてきちゃったので森に折れて、坂を上ってエコミュージアムセンターに戻った。

正味45分ほどの散策だったけど汗かいてクタクタ。。エコミュージアムセンターではトイレ行った後、しばしソファーの休憩室で休憩。4Kのモニターで阿寒の自然のビデオを見てくつろいだ。
最後に売店を見た。満足度からいえばTシャツの一枚でも買っていきたいところだけどけど、とくにこれというものもなくお金使わずに、案内してくれた受付の人に会釈して車に戻った。

阿寒湖を存分に楽しめて満足のスポット。来てよかった。

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