佐賀市東与賀町下古賀にある有明海の干潟の海岸。
「シチメンソウ群生地」というのが気になって来てみた。
海浜公園「干潟よか公園」の大きな駐車場があるので悠々停めて歩けた。
干潟は近年ラムサール条約湿地に登録されたそうで、海岸の堤には何ヶ所かの展望台にそれぞれ無料の双眼鏡があり、堤の壁には干潟の生き物や渡り鳥などの説明が写真付きで大きく解説されていた。
目的の「シチメンソウ」は、上から覗くと干潟の手前に長くきれいに揃って生えて伸びていた。
シチメンソウというのは日本ではこの有明海沿岸だけに生える珍しい塩生植物だそうで、秋には赤く紅葉するんだそうだ。へー。
少し眺めたあと下におりてみた。
花壇の部分は干潟のまんまで周りの道はコンクリで整備されているけど一応自然の姿なのかな。マングローブのように湿った泥地から生えてて、なるほど確かに茎は赤く、葉も幾つかは赤くなってるものもあり、全部真っ赤になったら不思議な風景だろうなと思えた。
そしてその根元はチョコチョコとカニが歩きまわってた。よくみるとトビハゼのような魚もいて穴から顔を出していた。こんな道の脇で大胆な奴らだw
こんなトコにいるくらいなら干潟の方でもムツゴロウとか見れたりして、、、とか思って干潟も覗いてみた。
ら、
「見れたりして」どころではなく、探すまでもないくらい彼方此方に沢山いてチョコチョコ動きまくっていた!
何これスゲー。
前に鹿島の道の駅で見た有明海干潟では、カニは多かったけど魚は少し探さないと見つからないくらいだったので、こんな県庁所在地前の干潟で簡単に見れる分けないとか思ってたのが、こんなだなんて、、驚き、楽しくなってじっくり眺めた。
えっと、、
トビハゼとムツゴロウの違いが良く分かってないんだけど、見たところ小さいのも大きいのも全部青い斑点のあるムツゴロウのようだった。
足元から遠くまでムツゴロウの楽園のようで、有明海以外では見かけない珍しい魚だとしても、ここにはこんな当たり前のように沢山いるもんなんだね。
ちょこちょこと泥を搔いてパドリングで進んで、ケンカしたり、飛び跳ねたり、鰭広げたり、ゴロゴロ転がったりしてて見てて飽きなかった。
そして一応ちゃんと水の溜まったトコでは泳ぐのね。
水の有るトコでは体もきれいになって青い斑点がきれいに見えた。
魚と蟹は沢山いるけど、そういえば壁の説明にも大きくあった渡り鳥などの野鳥はほとんどいなかった。
タイミングなのかな?
そんな中、一羽だけ飛んできて干潟を歩く鳥がいた。
ズームで見るとオオハシシギかな?
干潟をつついてあるいて何か食べて回ってた。
あとは遠ーくにアオサギが、近ーくにハクセキレイが見えるだけだった。
のどかでイイなぁ。天気いいし。。
いやいやいやいやいや
やばいやばいやばい
ついつい見入っちゃって、離れられない。
気がつけばもう9時を過ぎていた。。
うわぁ、ここ佐賀だよね。
あさって仕事だよね。
まずいよね。
と、思いを断ち切って足早に戻ろうと思ってたら、足元の泥で滑って転びそうになっちゃった。。慌てちゃ駄目だね。
そんな足元にちょこちょことカニが出てきてて、思わず掴まえて眺めてしまった。
かわいいな、、、じゃなくて!かえらなきゃ。
カニを干潟に帰して自分も駐車場に戻った。
公園の入口には蛇口があったので泥だらけになっちゃったサンダルと足を洗えたんだけど、
ここの泥ってかなりの粘度があって落ちにくいねぇ。。水で流すだけでは落ちなくて手間取った。タワシが欲しかった。
ちょっと七面草を眺めるだけの寄り道のつもりが、魚に鳥に蟹でのんびりしちゃった。。
けど、ここが日帰りで来れるくらいの近場だったら何時間でもいるのになぁ。と、とても安らぐ満足の寄り道。
佐賀、いいね。