お金がない月末。どこへ行くつもりもなかったんだけど、父親がガス代やら高速代やら持ってくれると言うので神流湖まで釣りに行くことにした。
当時はまだ車を買って三ヶ月。早く何処まででも行けるように運転に慣れようとシャカリキになって毎晩ドライブしていたような時期だったけど、一応の趣味はと言えば釣りの方がメインのつもりだった。
四時に起きて(スポンサーの)親父を乗せて出発。関越で児玉まで走る。
児玉からは県道(現在は国道462号に昇格した道)を走り、六時に神流湖に着きボートを借りて釣り始めた。
目的はブラックバス。 結局釣れずに飽きてしまった。
この時「釣りなんかしてるくらいだったらドライブしてた方が楽しいな」とハッキリ感じ、この瞬間から自分の中で釣りよりドライブがメインの趣味となった。
この神流湖は皮肉にも子供の頃始めてルアーで魚を釣り上げた湖だった。
〜当時の記述より抜粋〜
10時頃にはドライブに切りかえる。少し走ってたら親父がよっちゃってDown。後部座席で眠る。 神流湖→中里村→上野村と来たが谷間の村の道は国道もへったくれもなく狭い。まあ鋪装されているだけでもありがたいと思わなくちゃいけないのかもしれない。 上野村を越えてしまうとアスファルトは消える。ちょうど地図で国道の色が消えたあたりからでこぼこ道に成る。 少し行くともう完全に山の中で木の道標があったりする。こんな道を車が走るとは思わなかった。道は狭くてガタガタだし雨が降りたてらしくぐちゃぐちゃだし霧はすごいし、オフロードっぽい車(※1)だったら別だけど少なくともCR-Xのような車の通る道じゃないな と思ってたら対向車でBMWがドロンコになってやって来たので驚いた。他にもシビックやファミリアとか普通の車ばっかだった。 久々の山登り(※2)のうれしさとドライブのうれしさと車が汚れる悲しさ(※3)と、はたしてこの道をずっと走っててちゃんとした所に出られるのだろうかという不安が複雑に混じり合って妙にコーフンしながら林道を走ってると十石峠というまあ山頂みたいな所に出た。驚く事にこんな所に国道の標識が立っていた。 |