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七尾城跡

ファイル 2834-1.jpg七尾市古城町にある城跡。

どんな城か知らなかったけど道路は山上まで続いてて、歩くようだったら展望だけでもいいかな、、とか思って来てみた。
ら、県道の先にちゃんと駐車場もあり、その前で展望できた。七尾湾と能登島が覗けてた。
そして大きな案内板を見ると山頂部を大きく使った城跡のようで、あーこれは結構歩きそうだからこの展望だけでいいかなーとか思った。

けど、案内板の横で休憩してるボランティアガイドの人達がいたので「本丸まではけっこう登ったり歩いたりするんですか」とか聞いてみたら「ここから五分くらいですよ。よかったらガイドしましょうか」と言ってくれたので、それじゃあよろしくお願いしますと頼んじゃった。

「時間は急いでますか」と言われペース早くても困るから「全然急いでないですこの後の予定も考えてないし」というと一番先まで行くコースを進められた。。けど、「体力に自信ないから短めのコースで」とお願いしたw

おばちゃんのボランティアガイドさんの話を聞きながらまずは調度丸という杉林の曲輪に進むと、カッコいい段の石垣が見えた!おお!駐車場で帰らなくてよかったw

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話しに寄ればこの城跡は数年前まで個人の所有地で茂みに埋もれてたものを最近やっと整備したんだそうだ。石垣はこの奥にも(下側にも)ありそうでそっちも発掘したいところだけどまた手付かずだそうだ。

そのまま本丸への坂を登り、上杉謙信が攻め落としてかなり嬉しかった城らしいというような七尾城の歴史を聞きながら「上杉謙信は城攻め下手だったらしいですね、うちの元の城は攻め落とせずに迂回したそうです」などと口挟みつつ、解りやすい解説でゆっくりと登れた。
たまに可愛らしく「あ、おんぶバッタ!」とか足元の小動物にも視線を促してくれて、愛嬌あるガイドさんだった。

最後はマスクはずして距離とりつつ登り切って本丸跡。
さすがに眺めよく一面に広く七尾湾と能登島が見下ろせた。

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ここの所有者だった畠山氏の建てた神社と一族、戦国時代のお家問題と落城への配下の反乱と謙信の攻略と話を聞けて、やっとどういう城か理解。戦国時代までの城だったのね。
一応城はその後も暫らく残ったものの、江戸時代には七尾の町に移って廃城。前田利家が来てからは七尾や能登の文化や技術者を全部加賀にもっていかれてしまったと不満を漏らしてた。前田利家はここらでは不評なんだww

話しをほぼ聞き終わった頃に、今しがた上ってきた人が「下で休んでるボランティアガイドの人達に相手にされなかった」と割って入ってきた。
じゃあ一緒に行きましょうという事になった。まぁ別にイヤではないけど進むペースが少し早くなってしまった。(香川の人だということで少し話も広がった)

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「CGの3Dで再現した映像もあるけど塀の囲いが嘘だと思う」というガイドさんの不満も聞き乍ら本丸から下って屋敷跡や九尺石を歩いて二ノ丸の広場に出た。
周りは雑木林だけど覗くと急峻な崖で、先端の出っ張った部分は足がすくんで楽しめた。

一旦下って次は三ノ丸。ここも広かった。
そしてここからが急な下り坂。
「え、これ、下った分だけ登るってことはないですよね、、」と確認しながら後ろからゆっくり下った。
道は整備されててありがたかったけど(最近まで整備されてなくて危なかったらしい)ぬかるんだ部分もあったので靴に履き替えてくればよかったと少々後悔。よくいままで他の城跡とかも平気でサンダルで登ったりしてたもんだと今更ながら自分に呆れたw

そして一番奥の安寧寺跡の曲輪に出た。
短めのコースを頼んだ筈だったけど、いつの間にかフルコース、、、まぁいいけど。
ここは畠山氏の墓標や城の攻防で落ちた兵士の慰霊碑があった。

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あとは斜面を横にほぼ平坦な道。少し歩くと見晴らしいいトコに出た。何度見てもいいね能登島と七尾湾。

そして「あ、キノコ」とまた足元をガイド。香川の人は興味なさそうだったけど僕は楽しかった。
あちこちにキノコが生えていた。詳しければもっと楽しいんだろうけど、手を出すのは怖いカテゴリーでもあるw
「キャっ、カエルー」と、カエルは苦手だそうで驚いてた。どこどこどこどことカエル好きな僕は覗いたけど、死骸だった。。

その先はウッドチップで歩きやすい区間もあった。けど、これも場所によっては水しみててサンダルでは歩きづらい部分もあって遅れがちだった。(いや、遅れは単に運動不足と体格でしょうね)

そして中間くらいに「とよの水」という湧き水があった。手くらい浸したかったけど足元不安なのでヤメといた。
その涌いた部分から樋の側溝水路が続いてて、溜まった部分で「あ、サンショウウオ」とまた生き物ガイド。っていうかカエルはダメでサンショウウオは平気という感覚は謎w 可愛らしい人だった。

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斑模様のホクリクサンショウウオ。
絶滅危惧種ガイドさん曰くこんなに沢山集まっているのは初めて見たそうだ。ラッキー。思いがけない収穫。これが見れただけでも歩いた甲斐があった。

そして最後は石垣のトコへの登り坂。ああ少しは登るのね。
あとはこれを登るだけだからとガイドさん達を追わずに少し休憩。涼みつつ立ち止まってたら下から歩いて登ってきた人が並んで休憩して話しかけられた。
こちらは地元の七尾の人だそうで、ずっと七尾で育ったけど登るのは初めてだそうで、やっぱり整備されるまではとくに話題にもならず、そういえば在るってくらいの認識の城跡だったそうだ。
モロ師岡みたいな感じの人で話しやすく、ずっと話しながら最後の坂を上った。

軽く本丸だけのつもりがタップリの山歩き(痩せてた頃だったらなんてことない行程だったんだろうけど)。でもその分だけ濃く見どころあって楽しめた。
戻ってみると駐車場は車が増えて混んでいた。来た時は数台しかいなかったんだけどいいタイミングだったようだ。
見るとみんな他府県ナンバー。安心した。

ガイドさんに挨拶して出発した。

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