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郡山城跡

大和郡山市城内町にある城跡。

僕の母方の故郷は福島県の郡山市なので、「郡山」というとそっちのイメージしかない。だけど、歴史的にはこっちの郡山の方がメジャーで興味深く、ただ同じ地名というだけだけど一度は来てみたいなぁと思っていた。
でも今迄何度も来てる奈良県内で、大和郡山市はドライブでは24号や25号で通過することはあっても市街を入ることは一度も無く、市内の県道でさえ通ったことが無かった。。いい言い方をすれば「いずれちゃんとメインで来たいから楽しみにとっておいた」というところで、やーっと今回初めてやってきた。

まずその町の中心の郡山城に来てみた。
この城跡は北西角の県道沿いには大きく「郡山城跡」と出てて石垣と櫓が見えるものの、全体が公園になっているとかではないようで、どこが入口でどう廻ればいいかよくわからず駐車場もどこに停めたらいいかよくわからずにひと回りして、取り敢えず「三の丸駐車場」に停めてそこから歩いた。

ファイル 2347-1.jpgで、駐車場からまずすぐ先の駅前から踏切渡って、線路沿いを本丸方向に歩いてみた。
けど、こっちは二の丸にある高校の裏口。。
また踏切を渡って三の丸に出た。市役所前の表通り沿いにある「三の丸緑地」という公園を歩いて進むと「金魚の塔」の先にやっと城跡案内図があった。やっぱこの公園をぬけて歩くのが正解のようだ。(まず、そういう案内がほしかった)

そしてまた踏み切りを渡って「五軒屋敷池」という中堀を横目に鉄御門跡から二の丸に入城。(三の丸も城内だけど)
内堀に沿って高校の前の坂を進むと、坂の上に柳澤神社の鳥居があった。ここが本丸の入口。本丸は現在はそのまま柳澤神社の境内になってるようだ。

内堀を遮断した土橋で(往時は「竹林橋」という木橋だったらしい)渡って神社に進むと、郡山城の石碑や天守台整備工事の解説板があった。
まずは神社にお参り。

ファイル 2347-2.jpg

祭神は柳沢吉保。柳澤氏は江戸中期から廃藩までの郡山藩主で城主。なるほど。
個人的には戦国時代にこの城を築いた筒井順慶の方が興味あるけど(筒井康隆の小説を陶酔して読んでたもので、、)真摯にお参りして裏の天守台に歩いた。

その裏の天守台は思った以上に立派で沸いた。おお、おお。
しかもちゃんと整備されて展望台のように登れて眺望を楽しめた。いいねいいね。
ここに天守はあったのか近年まで不明だったそうだけど、発掘調査で礎石が出てきて、豊臣の時代の秀長が城主になった時にはかなり立派な天守が建ってたらしい。

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眺めは奈良の盆地を広く見渡せて、平城京跡の手前の薬師寺西塔はよく見え、ゴルフ打ちっぱなしのネット裏だけど東大寺も見え、奈良公園の若草山や名阪国道が通る高峰の間の峠もあそこらへんかーと見渡せた。
奈良の中心にある城で大和の国一の城というのが納得の眺め。手前の城内の石垣や深い堀もよく見えて城の造形も楽しめた。

逆に裏の西側は丘の宅地だけで、案内に法隆寺と会った方角にも家しか見えなかった。
手前には高校のグラウンドとプールが占めてて、これから部活を始めそうな感じ。水泳部の水着を覗いてるようでマズイなとあまり見ないようにしたw

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天守台を下りて、東側は「月見櫓跡」から内堀を見下ろしてみた。こっちは水が少なく深い底が見えていた。
西側は「御厩向櫓跡」から内堀を見下ろす。こっちは水が多く緑に濁った広い水面で池になっていた。

神社に戻って脇の坂を下りて「毘沙門郭」へ進んでみた。ここも内堀を遮断した橋の形だけど、これは昔からで往時は続櫓があったようだ。
内堀はここから「の」の字を描いてぐるっと回る渦型の輪郭式縄張り。その石垣が続く内堀の姿がカッコよく眺めながら歩いた。

ファイル 2347-5.jpg

この毘沙門郭には柳澤文庫という屋敷があり(明治時代の柳沢邸だそうだ)資料館らしかったけど、外見だけ見てスルー。それよりその向かいの石垣は「極楽橋」の再現計画中だそうで、それが出来たらもっと観光には映えると思うけど、橋の跡の露出した石垣も立派でいい眺めだった。

上から見えてた櫓に行こうと、なんかごちゃごちゃした裏っぽい所を通って進んでみたけど、「追手向櫓」は内側の広場からは桜の木が邪魔してよく見えなかった。。
何もない「久護門跡」を過ぎて復元された「追手門」をくぐると、「追手向櫓」は門と続きになってて壮観な姿。纏めて復元されたのかな。秀長の時代の姿だそうだ。

外側には同じように復元された「東隅櫓」。門の中のもっと奥にある「城址会館」の裏からよく見えそうな気もしたけど一度出た門を戻る気もなく(暑くて汗だくで疲れてきてた、、)遠目に見るだけにした。

ファイル 2347-6.jpg

あとは宅地になってる「陣甫郭」を内堀を見ながら歩いた。
大和郡山市は金魚の街なんだから、もう少し水キレイで金魚でも泳いでたらいいのになぁ、、なんて勝手なこと思って歩いた。ら、「真珠貝で水がきれいに~」とか書かれてて、読むと琵琶湖原産のイチョウガイという淡水真珠貝を飼育して水を浄化させているそうだ。 んんん効果のほどは、、

そして二の丸の高校前に戻った。
後は裏の中堀(鰻堀池)の公園とかも歩いてみようかとも思ってたけど、暑いとダメだね。やたらと疲れたしもう汗だくで早く車に戻りたかったので、まっすぐ来た道を戻った。

市街の平城のわりに思った以上に石垣と堀が立派な城跡で、眺めもよくとても満足の城跡。これだけの城郭で歴史もあって復元建造物もあって魅力濃いと思うけど、観光向けの整備はイマイチなのが逆に妙な散歩感をあおって楽しく歩けた。
けどなんか疲れた。城歩きは夏じゃない方がいいね。

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