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丹那断層公園

ファイル 2215-1.jpg函南町畑上乙越にある公園。
道の駅の近隣案内図で「断層が見れる公園」というのが気になって来てみた。
大きな公園かと思いきや、ちょっと裏の普通の公園って感じで、わざわざ来るほどでもなかったのでは?って印象だった。
それに、そういえば地質スポットはいままでもよくわからずピンとこなかったところが多かった気がする。。地質とかよくわからないくせに、ついつい興味持ってなんとなく変化ある珍しい地形が見れるのかな?みたいな安直なイメージで来てみちゃった。

まぁわからなくても仕方ないかな、、とダメ元気分で歩いてみた。

案内板は幾つも立っていて丁寧に解説していて、ちょうどこの公園を断層が横切っているというのはわかるんだけど、パッと見「?」
広場にあった盆地のジオラマ模型で、山に囲まれた盆地のお盆感は把握できたけど、赤い線で「断層」と示されててもやっぱりピンとこなかった。。

ファイル 2215-2.jpg

公園はやや斜面に段々にあって、まず一番上の段に上がってみると、何やら台形の花壇ぽいのがあった。んーやっぱよくわからなかった。(これは何でもない公園の花壇らしいw)
そしてトイレの小屋には昭和初期の「北伊豆地震」が写真パネルで解説されてて、その地震で断層の食い違いが出来、天然記念物に指定され、この公園ができたというのはわかった。

ファイル 2215-3.jpgで、上の段から下の段に歩くと、中段から赤い印で断層の位置が示されていた。
ふーん、ここに断層があるのね。
なんかもっと地割れして溝になってたりするのかと思ってたから、ちょっと肩透かしかな。。

なーんて思ってたけど、一番下の段には「断層地下観察室」というのがあり、入ると断層を横に掘り下げられた断面を歩いて覗けた!

ファイル 2215-4.jpg

おお。
これはわかりやすい。異なる地質の狭間を目の当たりに見れた。なるほどー、こういう断層がずっと続いてて、地震でずれてるのね。
この断層の断面を覗いてやっとピンと来たかのように解説がするっとわかるようになった。

なので、外に出てみると並んで標された断層の標示にも納得。
なるほど、円形だった塵捨場跡の石垣がズレて食い違ってS字になってるわ!これが断層か。
他にも石でかこった水路跡もずれてて、段になった田圃跡の石垣も分かりやすくズレてた。地震前は真っすぐな石垣だったんだね。
これは分かりやすい断層標本だわ。素人の僕でも一目瞭然(瞭然になるまで時間かかったけど、、)でありがたかった。

ファイル 2215-5.jpg

なるほどなるほどとニコニコしながら見まわしてたら、黒猫が「なにニヤニヤして地面眺めてんだこいつ」って顔して過ぎ去った。猫にはわからないよなw

理解すると解説もすんなり入ってくるので、案内板読みながらもう一周した。

この丹那断層は700~1000年周期で活動している活断層、1000年で2mずつずれているそうで、北には1㎞も食い違った川もあるそうだ。
昭和5年(1930)の「北伊豆地震」は震源地がこの盆地付近の地下でМ7.3で震度6の直下型地震。その地震によって芦ノ湖から修善寺までのこの断層がズレたそうだ。
当時の地震は今と違って建物が燃えやすく壊れやすく大変だっただろうな。
1930年ってことは関東大震災から七年後かぁ、、ん?7年後?(あ、今年は東北の地震から七年だわ、、)

意外と楽しめて満足な公園だった。
駐車場でちょっと調べものしてから出発した。

丹那盆地の風景がなんか見覚えあって気になったので調べてみた。
ら、随分前に見た「絶対少年」というアニメの前半の舞台になってたトコだった。
っていうかこの公園も出てきてたみたいだ。うーんそれは気が付かなかったな。
キレイな背景画で雰囲気いい物語だった(けど、後半は横浜が舞台で話も壮大になっちゃって雰囲気ガラリと変わっちゃってイマイチだった)ので舞台の地には行ってみたいなぁと思ってた気もするけど、すっかり忘れてたし、まさかこんな気まぐれで立ち寄るとは思わなかった。

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